はげしい雨の中家にこもってまんが読んでたら終わっただけの大連休初日でした.

昨晩はくんにゃりとしていたら 2 時を回ってしまって,それでも 10 時前には目が覚めました.9 時半あたりに起きる習慣がようやく身に付いてきたようでよかったです.

起きてからはもうずっと無料公開されているゴールデンカムイ読んでいたら終わったのでいうことないです.ほんとうに当たり前のことですけど,めちゃめちゃ売れてエニメもやりまくってあげくの果てに超スゴい賞とりまくっているまんがってそれに資するだけの迫力がありますね.強迫的とも思えるほどの徹底した取材や調査に基づく緻密な描写,ばらまいてきた細かな描写をほとんどすべてすくいあげる巧みな構成力,あるいはほんとうにめんどくさそうな銃器や野生動物・衣服や紋様をダレることなく 300 話以上も描き上げる画力,すべてが決して全体の調和を(ほとんど)みだすことなく作品の圧倒的なおもしろさ一本に収束していく.先達が築いてきた「まんが」の文化をただしく継承・展延している作品のひとつであることはトーシロのおれにさえなんとなくわかります.作者のひとのインタビューもちょっと読みましたが,語り口の端々から自身の天賦を認めなお貪欲に高みを目指し続ける超人そのものであることがうかがえてもはや安心しました.インタビューで作家はすべて敵ですと答えるの,多少のパフォーマンスはあるにせよ相当な自負がないとできない気がします.

ただまあ,これを表明することになんの意味もありませんが,好きか嫌いかでいえばあんまり好きではなかったです.全編通じてふざけのスタイルみたいなのが受け入れられませんでした.というより,世間におけるこの作品の受容のされ方と作中の描写とのあいだには大幅な乖離があるように思えます.どうもこの作品はしばしば大自然の豊かさと厳しさの二面性やこれまで弱者として語られることの多かった少数民族が持つ力強い文化を描き切るリアリティの文脈で持ち上げられているような気がしますが,最後まで読んでもなおこれらの要素は些末とまでは言わないにせよあくまで金塊をめぐる大冒険の舞台装置でしかないという印象が拭えませんでした.それはたとえば丸々一話使って仲良くなったシマエナガを食べるだけのギャグ回で顕著にあらわれている気がします.言ってしまえばこのエピソードって(結果として見ればまったく無駄な)殺生がオチに使われていて,そしてその行為は作品を通してなんの意味も持たない,丸々カットしてもいいエピソードであろうことはみなさんにも了解していただけると思います.むろんすべての描写や作中の選択がなんらかの意味を持つべきというのはまったくの誤りだし,そもそもこの行為の主体である杉元からして作中倫理において無垢であるということもない(それはアシ(リ)パさんが担っていることは言うまでもない).さらにいえば生きるために愛着を持った対象を殺して食べる行為への忌避感でさえ普遍的なものではなく,限られた文明圏を一歩出ればこの描写に引っ掛かりを覚えることさえないだろいうというのは理解できます.それでもメタ的にみて愛した動物をイヤイヤ殺めて食べ……ようとするという行為そのものをおかしみとして一話オトしたという事実は変わりませんし,これによって殺した殺されたとか命を食べるといった行為が持つ意味が希釈されてしまったように感じてしまいます.逆にいえばこの作品においてそういった行為はギャグとして扱ってもよいという温度感で楽しめばよい(≒ 徹底したリアリティはフレーバーでしかない)という意志の表明でもあるのではないかと思いますし,それを都市で豚のように暮らす現代人が忘れた野生のおそろしさをいましめるバイブルのように表現されるのはなにかがズレていると言わざるを得ません.ていうかこれとか銀の匙を引用して野生動物のこわさをとくしょうもない人間全員ヒグマにくわれるか文明の光に焼かれるかしてほしいだけですとはっきり書くべきですね,すみませんでした.自称インターネットくんは三毛別羆事件と日本住血吸虫がだ〜いすき ♡ あとこの作品に限らないですけどアオリ文を毎回毎回しょうもないダジャレ(それもだいたい熟語一文字くらいをむりやりひっかけただけの低レベルなもの!)やレベル 1 の小ボケみたいなのにするのほんとうにほんとうにやめていただきたいです.そこで一笑いとろうとするな!!!!!!!

なんにせよつづき気になりすぎて一日ぶっつづけて読んでしまいましたし,しょうもないおたくがなにか言うまでもなくおもしろいことにかわりはないです.GW ギリギリに無料公開の期限をのばすのも超すごいなと思いました.作品の量・質が圧倒的でないとなかなかできない気がします.

以上です.もう 3 時近いのでさっさと寝て明日もよい日にしたいです.どうもありがとうございました