よく晴れてはいるものの冷え込みはきびしく,しかしながらわりとこころおだやかにすごせたふゆやすみっ ❄️ 最終日でした.
昨晩は早起きにそなえて日付がかわるくらいにはおふとんへ入ってみたのですがまったくといってよいほどねむけがこず,結局追加の魔法薬を飲んでちゃんと寝付けたのは 2 時でした.なんでか 7 時のアラームよりすこしはやい時間に目が覚めたおかげで起床のストレスが薄かったのはよかったです.
起きてからは最低限のみづくろいだけしてつういんです.新年を迎えたタイミングでバスの時刻表が更新されていたらしく,本数が減ったせいで寒空のしたさむさに震えながら 18 分待つはめになったのでややくたびれました.発車時刻も少し遅くなってしまったため開院ダッシュした場合に比べると採血の待ち時間が少し伸びてしまいますが,そのぶん最初の混雑は回避できるし朝も少しだけゆったりできるのでどちらがよいかは微妙なところです.車内から採血・診察までの時間は寝ていただけなのでほとんど記憶になく,診察もつつがなく終わりました.血液検査の結果に年末年始の痛飲があらわれているかと思ったらとくに問題なくごく健康だったので一安心です.続々と開発されているらしい新薬についてついつい機序などくわしく聞きたくなってしまいましたが,安易に達人の間合いへ踏み込んでもよいことはないのでぐっとこらえました.いつの日か飲み薬をもらうだけになったりするとおやすみカードも温存できて非常によいですが,レミケードが効きつづけてくれるならそれに越したことはありませんね.点滴も特にトラブルなく寝ていたら終わり 12 時ごろには病院をあとにすることができました.がんばって開院ダッシュをめざすようにしてからかなり時間が安定してきたのでそろそろ半ドンで午後からくつうというのにチャレンジしてみてもいいかもしれません,したくはありません.
せっかく午後もまるまるおやすみでそれなりにげんきものこっていたので,上野でやっているらしいキュビスム展に向かうべく総武線から秋葉原で京浜東北に乗り換えて上野をめざします.この時間は快速もあってほんとうにまばたきするくらいの時間で上野までワープでき,しかしその間に一回乗り換えているあたりになんというかむずかしさを感じてしまいますね.おひるにはエキュートに入っている台湾料理やさんで牛肉麺というのを食べました.八角が効いた甘いスープで知らないなりにいかにも台湾という感じでしたが,一食で 1800 えんくらいとられたのでちょっとショックです.隣の席のふたりぐみがいまどき珍しい?有閑マダムという感じでおひるにベッドでぐったりしているとちょっと寝てしまうという話をしていてついつい聞き耳を立ててしまいました.
食後は国立西洋美術館に向かいます.世間的には平日ですから多少は空いていることを期待していたらちょっと空きすぎている……っていうか今日休館じゃない!マップでは営業中となっていたのですっかりダマされました.このまま帰るのもシャクですし急遽予定を変更しちかくでやっていたモネ展に行くことにします.なんと 60 点以上の展示作品すべてモネという気合の入った?展覧会で,しかし正直なところ入場料 2800 円にはとうてい見合わない.初手でなんだかよくわからないインスタレーションの出来損ない(睡蓮をふむとパシャパシャ水音がする)をやらされたときからなんとなく感じておりましたが,端的にいってモネの絵をあつめて並べましたというだけでほんとうにみどころがなくてすごかったです.そもそもモネというのがいまとなっては色がキレイでカワイイねえ以上のなにかがあるとはとてもおもえないし,展示としてもそれ以上のことをなにも言っていない.おそらくモネの作品をこれだけの数集めるというのが現代においてはそれだけでかなり困難なことと想像しますが,それにしてもモネ縛りのせいで説明に気になるところがあっても文章で説明されるばかりで対応する絵がないというのはあまりにさみしい.そんなわけないのですが人気すぎてなにをしても人を呼べる(今回もすでに 20 万人を突破しているらしい)から手を抜いていないかなどと余計な勘ぐりをしてしまいたくなるくらいです.視力の衰えによって形に興味を失いより純粋な色彩のみを追求した結果現代でいう抽象美術の領域に足を踏み入れたというようなくだりはおもしろかったですし,やっぱりせっかく現代という流れを俯瞰できる場所でやるのだから他の画家との相互関係といった話をもっと掘り下げてほしい.そういうコンテクストや事前知識に拠らないピュアなカワイイをながめて楽しんでああよかった,カワイかったねと翌日からしばらくはショップで買ったトートを使う,というようなスタイルが”日本人”には合っているのだという主張もあるかもしれませんが,アートワールド(cf. 大野左紀子)のだれかがいいかげんモネとフェルメールにばかり群がるのをやめなさい,ゴッホのプリントされたトートを持つのは恥ずかしいことなんですよ言わなくてはいけないのではないのかね……まあ言いつづけたうえでいまこんな感じなのだろうしおれだって棟方志功展にはいかないくせに舶来のモダニズム絵画をありがたがっているわけだし,なによりカワイイのならそれでよい,そのことについて他人がなにかいう資格はないとも思います.
人気すぎるうえ写真撮影も可能だったためかスゴいひとびとがドシドシ登場したのも見逃せません.ひとだかりをおしのけベストな画角ですべての作品をカメラロールにおさめようとするトロコン勢はおもったより多くて,おちおち作品の前に立つこともできないのがちょっといやでした.どうせ見返しもしないんだから目録買いなさいっ!……というのはにくしみからくる思い込みで実際はめちゃめちゃ見返していたりするんだろうな.ほかに印象的だったのは作品リストに A から C のランクとおぼしきチェックをつけているなぞのおじいさん,なんというかこういった行為によってあたえる周囲への印象を気にしたりする自意識のステージからはとうに抜け出している,あるいはそもそも一度もそういった場にたったことさえないのだと思うとうらやましい……はちがうかもしれないが見えている世界が違うのだろうなとは想像します.あとこれは感想としてもかなりなさけない部類ですが,モネに限らず絵が売れず困窮している時代に結婚して子をもうけているのをみると結婚すなと思ってしまいますね.最大のパトロンだった人物の死後その妻とシュッと結婚しているのもすごいなと思いました.自分がそれほどモネ好きではないことだけはよくわかったのでおしるしにポスターカードを二枚買って会場をあとにしました.
想定以上に短い時間だったとはいえくたびれたのでそのまま上野で喫茶店に入ってコーヒーでも飲もうかと思ったのですがやっぱりよさげなおみせをみつけられませんでした.上野ってほんとうに喫茶店がない,きっとしらないだけでよいお店はたくさんあるのでしょうがたどりつくまえに混雑で心が折れてしまいます.あきらめて最寄り駅まで戻り,せっかくなのでずっときになっていた平日のみやっている駅近の喫茶店にはいってみました.ちかくになぜか葬儀場や寺院などの宗教施設がかたまっているためなんらかの信念にもとづいていたらどうしようとドギマギしましたが,とくになにもなくコーヒーつくりおきだしいちじくのパウンドケーキはレンチンされてやたらふわふわすぎてフォークで食べられないしといったふつうのおみせでよかったです.ますます土日祝おやすみの業態に謎が深まりますね.スーパーで金柑とみかんを買い,調剤薬局でおくすりをもらって帰りました.
帰ってからは明日からはじまるくつうの衝撃にそなえキーマカレーをつくりました.おためしで冷蔵庫にわずかばかり残っていたびんのサルサを入れてみたらけっこういい感じに仕上がったように思います.よく考えたらサルサなんてトマトと玉ねぎが主材料で少しスパイシーなのだからカレーのエッセンスは詰まっていますね.興が乗ったので晩ごはんには以前見かけて以来ずっと気になっていたぶりとみょうがのバターいためも作ってみました.この時期はぶりが安くておいしいいっぽうみょうがは宝物みたいな値段になってしまうし,かといってみょうがのやすい夏はぶりが手に入りにくいのでこのレシピが成立するのは両方がほどほどに安くほどほどにおいしい秋だけなのだという発見がありました.あじ自体はまあふつうです,たしかにバターの香りはみょうがにもぶりにもよくあうし全体がとろんとしているのもおいしいのですが,バターの香り自体がごはんにあんまり合わないといつも思います.
以上です.たのしいふゆやすみも終わり明日からはくるしいくるしいくつうがはじまるだけでなく,実家からの荷物 15 個によってくらしがはちゃめちゃになることが確約されている悪夢のような一日だと思うと非常にユウウツなのでさっさと寝ます.どうもありがとうございました