あいかわらずまぶしいほどの冬晴れであるものの吹き付ける風はしっかりとつめたく、短時間ながらしっかりと満喫できた電撃大阪ふつかめでした。

昨晩は 23 時ごろぐにょぐにょの状態でホテルになんとか帰りつき、そこからさらにコンビニで買ったカップ麺を食べてみたりしているうちにすっかり遅くなってしまったうえねつきもわるくぜんぜんねむれない。早起きして一日歩き回ってたくさん飲んだのでよく手入れされたふかふかのおふとんでぐっすり寝ることができるかも?などと夢想しておりましたがまったくあまかったですね、こうまでしてもなおねむれないのだからもう魔法薬の力を借りるほか手の打ちようがありません。魔法薬を追加して就寝は 3 時すぎ、枕元のパネルで設定するレトロな感じのアラームで 8 時すぎに起きました。

起きてからは顔だけ洗って、今回の旅行はちゃんと旅行っぽいことをしようというコンセプトなので朝食にバイキングを食べます。一ターン目はおつけものとごはんにお味噌汁、二ターン目はコーヒーとパンを控えめに食べました。わざわざ朝食つきのホテルを探したかいあってバイキングはささやかながらどれもけっこうおいしくてよかったです、謎の唐揚げやカラフルなゼリーでヘンににぎやかそうとしていないのもありがたいですね。日本旅行という共通の話題でめちゃくちゃな盛り上がりをみせている海外観光客のグループが二組もいなければもう少し長居したいくらいでした。なによりアメリカ語なのにぜんぜん聞き取れなかったのがなさけないです。

おなかいっぱいになったのでおへやに戻ってテイクアウトのコーヒーをのみつつすこしだけボルゴウを書いて、チェックアウトしたら旅行っぽいことその 2、有名なところに行ってみるということでとりあえずぱっと思いつく万博記念公園に向かいます。行き方もしらないので調べてみたらまずは南方駅というところから阪急電鉄北千里行きに乗り 20 分、山田で降りたら大阪モノレール門真市行きに乗り換え一駅で万博記念公園駅……と思いきや駅から公園の入り口まではちょうど遠いと行ったら怒られるが近いとはいいがたいくらいの距離でわりとくたびれました。旅行っぽいことその 3、ちゃんと写真も撮ったのでおみせします:

ようこそ万博記念公園へ(ワンダー・エクスペリエンス)

すでに太陽の塔がちょっと見えているのがカッコいいですね、有名なランドマークがしっかりでかいとおもったよりかなりうれしいです。あとこの時点でそこそこ混んでいるのに写真をとっているひとがまったくいなくてみんないったいどこへ向かっているんだとやや不安になりました。どうもすぐ近くに大型の商業施設もあるらしく、大多数はそちらに流れていったのかもしれません。

てんきがいいです。ゲートはそこそこ混雑していて、どうやらオンライン申し込みもできるらしいのであわててやったらアソビューとかいうメールボックスを配信停止できないメルマガで凌辱してくる悪のサービスを使わされてイヤな気持ちになりました。そうして入場するとすぐ真正面に太陽の塔が!

大きくて GOOD!!

ふしぎなことに塔の周囲には列どころかひとがぜんぜんいなかったのでまさか中見られないのかとイヤな予感がよぎりましたが根本の受付に行ってみるとふつうに見学できるらしい。30 分後のスロットしか空いていないと案内されていたはずが受付ではひとりならすぐご案内できますよと言われてあらなんか悪いわねと思いました。塔内はふつう一階しか撮影できないが専用のスマホケースを借りると全館撮影可能になるという謎のシステムで、断る理由もないのでケースを借ります。渡されたケースというのはぺとぺとしたビニール製の首から下げられるもので、なるほど上階からの落下防止を兼ねるということなんですね。安全を確保しつつしっかりと入場料も上乗せするよく考えられたしくみです。

そうしてぞろぞろ連れ立ってすすむ塔内は想像していたよりもさらによかったです。まずは地下、かつての万博に存在していた空間を再構成したような映像展示で、中心に据えられた「地底の太陽」は逸失していたものを復元したらしい。映像は三種類あって、一種類流れるたびに列がすすんでしまうので全種類見られなかったのがざんねんです。

そこから進んでいくと塔内部、有名な生命の樹がはじまります:

まずは原生類時代。林立するポリプカッコよすぎ!!!!!!空間の感じがいまとなっては liminal space てきなのもいいかんじです

円谷すぎるアメーバうれしすぎ!!!!こういうルームライトほしいですよね

つづく三葉虫時代、じゃっかん愛嬌のあるオウムガイとうしろでのたうつ枝のダイナミズムがすてきです

ヱヴァンゲリヲン新劇場版!?と思ったら壁に張り巡らされた音響板でした。

一気に進んで哺乳類時代をささえるメカゴリラ、当時品の首振りギミックが露出しています。柱にそなえられた保守用とおぼしきはしごもすてきですね。こちらも当時からあったものなのでしょうか

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破冒頭の異常に見づらいことでおなじみベタニアベース!?と思ったら腕の内部らしい。かつてはここから屋上ステージにすすめたとのことでほんとうにワンダーがありますね。

という感じで、このセンスを再生産したサブカルチャーがあふれている今だからこそめちゃくちゃカッコいいというのと、全体的にカッコよければ OK の精神でなんでもやるというワクワク感にあふれていていいな〜という気持ちになってしまいました。塔を降りる道中にも製作や復元の過程が展示されていてしっかりとおもしろかったです。降りた先にあるおみやげやさんではテンションが上がってステッカーなども買ってしまいましたがほんとうにほしいのはポリプやオウムガイのフィギュアかもしれません。

塔を出ててきとうに歩いているとさきほどまでのあざやかな色彩から一転していきなりでかめの廃墟っぽい施設にたどりつきました:

中央休憩所という看板が出てはいるのですがおみせがあったりするわけでもなく利用者もほとんどおらず、あまりにいきなりあらわれたので裏世界に迷い込んでしまったのかと思いました。地元の学生さんが作品を展示したりもしているのですが、その脈絡のなさがよけいに裏世界感をつよめている気がします。

ヤマノケハイすぎる。遠くに意味不明な造形物が見えるのもそれっぽいですね

どんな場所でも萌えがあるのはありがたいことです。

あとからしらべてみたところ万博中には存在せずそのあとの整備で作られた建物らしく、にもかかわらずこんなにも盛大に滅びることがあるんだと思ってテンションが上がってしまいました。

まだ帰りの電車にはだいぶ余裕があったので、休憩所の近くにあった EXPO'70 パビリオンというところも見てみます。いったいなんの施設なんだと思ったら 70 年の万博についてみっちり解説してくれるもので、こちらも思った以上のボリュームでかなりたのしめました。まずは入り口:

対称性(^-^)エキスポタワーという当時建てられたタワーの残骸らしい。

真宮寺さくらの袖!?と思ったら万博のロゴでした。展示のしかたも気が利いていますね

タイポグラフィもカッコよすぎる!!!!!!ホントにマジですげー、こういうシンプルな直線で構成されたシュッとしたフォントが大好きというのもあるがそれを抜きにしても字組の極限という感じで部屋に飾りたいくらいです。

こういった企画や関連グッズの紹介だけでなく、当時出ていたパビリオンについてもいくらか解説がありました。まずはこの建物のベースにもなっている鉄鋼館、日本鉄鋼連盟が出展したものらしく無骨なつくりの建物とは裏腹に球状の巨大スピーカーが浮かぶホールでの音と光の演出が主体というのはギャップでぐっとくるものがありますね。

テッコウカン ハ キン コン カン ← わかりました

さらに進んでいくと別館、こちらは先ほどまでのにぎやかな空間から一転きゅうにホステスの衣装や岡本太郎の造形物が配置された現代美術館のような空気がただよっています。

手があります。こういうセンスってもはややりつくされてそのへんのオフィス街とかで見かけるとやや陳腐な感じさえしますがここから爆発的にひろまったんだろうなという想像ができるのがいいですね。太陽の塔の顔部分も展示されておりました:

当時品らしい。こちらも入り口でスマホケースを借りると 2 階で間近に近寄って写真をとることができて、旅行っぽいことその 4 としてちゃんと慣れない自撮りもやりました。あとから見てみたらぜんぶ顔が引き攣っているうえ老いていて、いまさらながら自撮りがうまいひとってちゃんと練習してるんだな〜というあたりまえの事実に感服してしまいます。正面にはちゃんとスマホが固定できるフォトスポットも用意されていて、人生ではじめてスマートウォッチのリモートシャッター機能を使いました。もう二度と使うことはないでしょう

なぜか中庭にも出ることができて、しかしとうぜんだれもおらず万博の夢と現実みたいな感じになっていました。すぐ隣に廃墟みたいなビルが立っているのもなかなか趣深いものです。

さらにすすむと生命の樹にはりついていたいきものたちを間近でみられるチャンスも!!!!!!ここがいちばんたのしかったです、だれもいないしテンションが上がりすぎて写真を撮りまくってしまいました:

オウムガイ、どこみてんの?という顔がよすぎる!!!触手がぼきぼきなのもいいい感じですしフィギュアほしすぎる

破損したポリプと三葉虫、いうことなし!!!!

本館に戻ってからもまだまだ展示は続きます。当時のイベントや演出、現場で使われた道具やサインシステムにいたるまでがいろいろな角度で紹介されていてぜんぜん飽きません。

反射でみづらいですが電脳世界で現行のポスターと比較してやいのやいの言われていたポスターもありました。これがカッコいいのはまちがいないですが

とうぜんこういう路線のもあるので基本的に電脳世界の比較画像って論じるだけムダだなと思います

ここまでに二時間くらいかけてようやく出口、なお信じられないことにここまで回ってきた常設展とは別に企画展として当時のユニフォームも展示されているらしく、券を買っていたのでやむなく回りました。当時ものの衣装がこれだけ一堂に介することはそうなさそうなので機会としてはこちらのほうが貴重な気がしますが、さすがにだんだん時間がなくなってきて駆け足になってしまったのがざんねんです。当時のひとびとの活躍をまとめたドキュメンタリーも上映されていて、15 分くらいかなと思って上映時間を確認したら 60 分だったのでおとなしく退散しました。

話はこれだけで終わらず最後には謎の物販も、当時のパンフレットやメダルなどを販売しているようですがたんに長年万博関連のグッズを収集して売っているひとというだけでべつに公式とかではないらしい。その迫力に圧倒されてサインシステムの説明があるパンフレットとフランス館のパンフレットを買ってしまいました。当時の入場者数は 6000 万人ということですからレア度としては相当低いのでしょうが、やっぱりガラス戸のむこうに展示されていたそのものが手に入るというのはちょっとうれしいものですね。

という感じで軽い気持ちで入った展示館でしたが想像の数倍たのしめました。なんというか当時のやるぞ!!!!!という気迫とこれからどんどんよくなりますよという希望、そして素朴な文明礼賛や科学信仰があらゆるところから伝わってきて敗戦処理の set upper みたいな life を生きる身からするとかなりまぶしく感じてしまう、ていうかもっとはっきりいうといいな〜の一言につきますね。まだまだ残っていた全体主義の精神が上手い方向にはたらいた結果であることはまちがいないだろうしこれだけ大きいイベントですから当時から問題や批判は山のようにあったのでしょうが、それがみごとに大成功の歴史として舗装されているのをあとから辿ると正直かなりぐっときてしまう、プロパガンダ施設としてはかなり優秀なのではないかと思います。じゃあつぎの万博のチケット取るとかいつかまたこういう夢の話をできると信じて自分のやることやるとかそういう具体的な話をできないのは個人の問題……ではなく大きな物語が解体されたからですよね、そうだと信じて今後も全部時代のせいにしていこうと思います。結局わたくしに科学の光はさしこみませんでしたね〜

もう帰る時間も近づいていたので最後は夢の池周辺をひとまわりしたらおわりです。広場では蚤の市もやっていて、ふつうに超でかい公園としてすっかり地元に馴染んでいるのがいいですね。結局遠くからその姿をおがむだけになってしまいましたが噂に名高い民博もひかえていますし、大阪に来たらここを回るだけで数日間はじゅうにぶんにたのしめそうです。あと

夢の池にはなぜかキモいヘドロが溜まっていてかなり夢のつづきという感じになっていたのがよかったです。

だんだん風もでてきて気温がさがってきたので上着の前をしめて帰路につき、モノレールで山田までもどったところでちょうどたこやきやさんのまえを通りがかったのでおそめのおひるには旅行っぽいことその 5、たこやきを食べます。メニューがたこ焼きしかないので席に座ると水とたこ焼きが出てくるというシンプルな構造で、こんなにたこやきを食べることに最適化されたおみせがあるんだというところになんかウケてしまいました。魚粉やあおさをかけ放題で味もかなりよかった気がします。小腹をおさめたところで地下鉄に乗り、15 時すぎには新大阪駅につきました。

電車までにはまだ少し時間があったので新大阪駅の中も散策します。てきとうにウロウロしていたらラーメンやさんがあって、ちょうど中華そばをたべたらぴったりおさまりそうな感じだったので食べましたがあんまり味についてはよく覚えていません。ちょうどやっていた古本市もひやかして、なぜかバラ売りしていたパントンの色見本を買いました。

あとはてきとうにおみやげをみつくろったらおわりです。ほんとうは異世界エルフのヨルデさまをみならって 551 の肉まんも買って帰ろうと思っていたのですが、駅中のお店にたどりついたころには三回折れ曲がるほどの大行列でとうてい乗車時刻までに買えそうになかったのであきらめ、すぐきや千枚漬けといったお漬物とクラフトビール、あとは渡す用のどうでもいいやつを買いました。

駅構内の萌えキャラも見逃しませんでした。

というところで大阪旅行はおわり、電車で寝たりボルゴウを書いたりしながら帰りました。今回は急に思い立っていっさい調べず直前まで宿も取らずという感じだったのでいったいどうなってしまうのかとドギマギしていましたがわりとなんとかなりました、大都市のありがたさをかみしめるばかりですね。今回はちゃんと旅行っぽいことをするというコンセプトを持っていったのもよかった気がします。そしてなによりひとりだと夕方くたびれてちょっとムスッとするひとに気をつかう必要がないのがすばらしい、しかし旅先で思いつきの行動をするときにはやっぱりひとといたほうが安心するなというなさけない気持ちもあります。同じくらい刺激に興味がある人間をさがすのがよいのかもしれません。ほんとうにみじめなことですがさいきんになってようやく外の世界に興味がでてきたので、この調子でもっと気軽にいろいろなところへ行きたいです。たどりついた東京駅で山手線に乗り知っている地名がならんだ駅名表示やほんとうにつまらない TRAIN TV を見たときに少しほっとしてしまって、そのことはちょっとイヤでした。

帰ってからは荷解きをして、晩はまだものたりないたこ焼き欲を満たすべくおみやげに買ったたこやき缶や漬物をさっそく開けてしまいました。缶詰でもぜんぜんうまいな、というかあおさとかつぶしバサバサかけたら別になんでもいいな。おもったよりくたびれていたのかわずかなげんきドリンクでわにゃわにゃになってしまって、最後の方はかなり惰性で飲むことになったのがもったいなかったです

以上です。どうもありがとうございます