ここしばらくのあたたかさから一転つめたい雨がシトシト降りつづけとうてい快適とはいいがたいおてんきで、にもかかわらずしっかり外出してくたびれたおやすみでした。
昨晩はべちょべちょの状態でエニメをみたりグィターをジャカジャカしたりしていたらすっかり遅くなってしまい気づけば 1 時すぎ、ねつきもよいとはいえず就寝は 2 時半です。とはいえ上階の足音がすっかりやんだおかげで邪魔されることはなく、9 時すぎには起きる予定が 10 時半までしっかり寝てしまいました。この生活リズムも来月から矯正しなくてはならないと思うとほんとうに気が滅入りますが、よいきっかけだとみずからに言い聞かせるほかありません。
起きてからはひとがくる予定になっていたのでコーヒーをのんで目をさましすこしだけおそうじします。おせんたくのかたわら出しっぱなしだったものものをしまってほこりをはらい掃除機をかけ、床を拭いたらトイレもきれいにしました。ひとを迎え入れられる状態になったので身づくろいをしたら駅まで迎えにいきます。さんざん予報されていたとはいえ外はまもなく 4 月とは思えないほどのこごえるようなさむさで、傘無効の霧のような雨も降っているし駅までの道中だけで心折れそうになります。あと駅の改札前でジッとしていたら改札をはさんで会話しているひとがいてフィクションすんなと思いました。
ひとと合流したらまずはおうちへもどり、お茶をのみながらおみやげや近況を交換します。会っていない期間にはとうぜんいろいろなことがあって、とはいえ要約すると日々を過ごしていますというような内容だったので安心しました。ひさしぶりだとどこまで話したかわからなくなるのでしくわしくはボルゴウをご参照くださいと少し思ってしまいます。こういった関係のごく基礎的な部分ををサボろうとするからぜんぶめちゃくちゃになっていくのですよというのはそのとおりかもしれません。
話している間にも雨はやむ気配がないのでこのままおうちでグッタリでもよいのではないかという気持ちがよぎりつつ、一息ついたら当初の予定どおりお花見へ出かけます。まずは腹ごしらえに駅前のケーキやさんでナポリタンとケーキを食べました。この街においてはあらゆる場所に老人がたまりこのおみせも例外ではなく、続々と顔なじみらしい老人がやってきて全員病と死の話をしていたのが大迫力でした。ナポリタンはあまくキトキトしたほんとうにコテコテのもので、玉ねぎとピーマンがしゃきしゃきしておいしかったです。食後に食べたアップルパイもシナモンがよくきいているレトロな味でした。
食後はさむさにふるえながら歩いてなんとか目的の旧岩崎邸庭園です。すこしだけ写真もおみせしますね:
入ってすぐのところに生えているツバキ、ボリュームたっぷりの八重咲がごくうつくしいですね。バラめっちゃキレイだね!!!と言われて、この場において正確でないことはうつくしさを毀損しないと思ったのでだまっていました。
桜もしっかり咲いています、というかもう満開をすぎてほとんど散る寸前でした。桜はうららか陽気もむろんよいですが雨が降って彩度が落ちると枝の黒さとあいまって水墨画のようなトーンになるのがかっこいいです
池のカモはさむさでまるまると膨らんでいます。なぜかカメラを向けている間ずっとたがいにそっぽをむいていて、おろしたとたんまたもちゃもちゃやりはじめたのが撮影終了感あってよかったです。
全体的に悪天候のおかげかまったくひとがいないし、雨足も弱いのでさむさにさえ目をつむればかなり風情があって非常によかったです。しばらく庭園を歩き回りテンションが上がってきたので中心にあるお茶席でお抹茶ものみました。以前飲んだときに作法がまったくわからず恥をかいて以来何度か調べたり教わったりしたのですが、まさか人生で二度も茶をのむ機会があるとは思わずまったく身についていなかったので今回も頂戴しますのひとことさえ出てきませんでした。とはいえちゃんとした席ではないので怒られるわけもなく、小さな和室から苔むした岩を雨がシトシトあらう様子をながめていると脳がシュワワ〜としてきてまるで豊かであるような錯覚ができるので非常にきもちよかったです。出てきた干菓子は桜の寒氷ときなこ味の練り切りで、どちらもしっかりおいしく売っているおみせを知りたかったです。
日本庭園の方をひとまわりしたらきれいに手入れされ咲きみだれる日を待つばかりのばらたちを眺めつつ洋館の中も見学します。何度来ても建物の放つ貫禄に圧倒されますし、経年でゆがんだガラスや黒光りする床材をながめてここで送られた日々のことを妄想すると飽きることはありません。なんと今回は通常ならツアーを申し込まないと入れないはずの 2 階部分で展示をやっていて、和室の奥にある謎の空間まで無料で見て回ることができて最高でした。展示については大量生産・消費社会によって解体されてしまった「土地」と「もの」をつなげなおすという趣意のもとつくられたオブジェや絵画などが一堂に介していて、しかし内容以前に展示物同士の間隔が近すぎてあんまりよくわかりませんでした。こういう主張を文明によってたもたれている建物の風格でブーストすることに矛盾はないのか?ということもすこしだけ気になります。最初から別に文明アンチの話してないんスけどと言われたら……そうなんですか?そもそも文明が好きすぎて勝手に存在しない意図を見出しているだけかもしれません。あと大きなお世話ですが展示会のホームページが http なためにぜんぜん検索にひっかからないのはなんとかしたほうがよいのではないかと思いました。
さらに 2 階の展示室では当時品の家具も展示されていて、やたら豪奢な彫刻がほどこされたゴシック調の椅子や暖炉の前に置くファイアスクリーンなどいまではなかなかお目にかかれない家具の数々がじっくり見れれて非常によかったです。メーカーの名前とおぼしき文字が彫られていても詳細不明らしいものもあり、たった 100 年ちょっとでも博物学の力が必要になるんだという新鮮なおどろきがあります。家具というのは重要な文化財なのに日々をすごしているひとびとにとっては重要視されないのでめちゃくちゃ失われやすいと書いてあってたしかになと思いました。いつか MDF のちゃちなカラーボックスが高精度な成形技術を理由に高級家具であると推察される日もくるのでしょうか、可能性は低そうです。
庭園を隅から隅まで満喫してそろそろ解散かなと思っていたところでひとがクレープを食べたいというので、今度は駒込から地下鉄に乗り本駒込のクレープやさんにいってみます。コンクリートうちっぱなしのいかにもな店内はこのおてんきでもしっかりと若いひとびとで混雑していて、みなさんのよさげなおみせを見出す嗅覚には脱帽するばかりです。一瞬思考停止するほど膨大な選択肢から無難なチョコとバナナのクレープを選んだらホットケーキのような厚手の生地をしっかり焼き込んだたべでのあるものが出てきて、かなりおいしいいっぽうクレープとしては若干分厚く食べにくいし結局クフウのないフツーの生地のがうまいなと思ってしまいました。おかずクレープも充実していたのでそっちのほうがおいしいのかもしれません。帝都においてはクレープが食べたいとか傘がほしいとか思ったときにそれ専用の店があるということにいまだ新鮮なおどろきをおぼえます。あとからしらべてみたらめちゃくちゃなフランチャイズで系列店が全国 70 店舗くらいはあるらしいのもかなり衝撃でした。
そうして帰っていくひとを見送り、帰り道にイヤホンせずスーパーへ寄ったら「いらっしゃいませ」だけを繰り返しつづける呼び込みくんにとうぜんかのごとく通路をふさぐひとびと、ニンゲン、ニンゲン!乱雑さ!!イヤ〜〜〜〜〜〜〜!!!!おおあばれしそうな気持ちをこらえてなんとかお好み焼きの材料を買い、でかいおふろにいってみてもめいかくにしにてーの気持ちがうすれることはありませんでした。やっぱりひとと話すと日々の無意味さが強調されるようで夜はめちゃくちゃめいかくにしにて〜ですね、はやくこういうくだんねーじぶんがじぶんがの気持ちを捨てておはなとおりょうりにのみこころ動く日々を送りたいです。あとでかいおふろではこのまま内臓全部吐き出すんじゃないかという勢いでえずきつづけるひとの音が洗い場中に反響していて、あまりに不快すぎて逆におもしろかったです。しかたがないので晩はミックスおかきをリミックスしたものでげんきドリンクを飲み、ほどほどにわやくちゃになったところでお好み焼きも焼いてたべました。いつかこの食生活を後悔する日がくるのかもしれませんがそれは今日ではない!!
以上です。どうもありがとうございました