よく晴れていながら湿度は低く日中から夜間まで20度前後で推移するというこれ以上ない快適なおてんきで、それはそうと魔法祭に参加して骨の髄まで疲労と憎しみにつつまれた一日でした。
昨晩はおたく活動へはげんでいたらけっこう遅くなってしまいましたが、さすがに絶対寝坊できないと思ったのでてばやくねむりへ向けた手順をこなしボルゴウはあきらめてねむりをふかめる魔法薬をはやいめに飲んで、しかしこういうねむらなくてはとあせる場面でねむけがこようはずもない。結局入眠用の魔法薬を追加しておふとんでぐんにゃりしていたら就寝は1時です。なんというかほんとうに無理なんですよ、早く寝て早く起きるというのを気持ちでコントロールできない。無作為におそいかかる災害のようなねむれなさのまえでは首をたれてジッ……とうなだれるほかないのです。
もちろん魔法祭なので早起き必須、7時の起床は絶望的なものでした。どうしてすべて朝を前提にして動いているんだ、ぜんぶ午後から田端でやれ!!とかなんとかいってもしかたないのでなんとか起きて顔を洗い、おなまえカードをかばんにつめておきました。
準備ができたらきこりソースのホットサンドとドーナツを詰め込むように食べ、せっかく入れたコーヒーも半分飲んだところで時間切れなのでおうちを出ましょう。外はすばらしい快晴でこんな日に魔法祭なんか行きたくねー、うらめしい気持ちで最寄り駅まで歩き、一駅で乗り換えてぎゅうぎゅうの千代田線に乗ります。
朝のメトロの混雑というのはききしにまさるおそろしさで端から端までひとがすし詰め、いつも昼の京浜東北線にちんたら乗るばかりのなまった体にはほんとうにこたえます。ストレスでどんどんクサくなっていないかを心配しながら目的の駅で吐き出されるまでジッ……と耐え忍ぶほかありませんでした。
開場までにはまだ少し時間があるので気合を入れる意味も込めて駅から出たところの喫茶店でつめたいコーヒーも飲んでおきましょう。あたりを見回すとちょっと気取ったシルエットの小洒落たスーツを着こなすこなれたオフィスびとばかり、よく考えれば全員この小さな銀河と同じやとわれの労働者ではありましょうがやはりまとう雰囲気に気圧されてしまいます。どんぐりもうなるほどもらっているのでしょうか、なによりこの時間にバッチリの状態でここにいるということは全員朝が強いのだろうからそれだけで大暴れしそうになります。
ともかくよい時間になったので意を決して会場へ、とにかくたくさんのイケイケしたかんじのひとびとでごった返していてはやくもめげそうです。ブースにもしらないひとがたくさんいて踵を返しそうになりましたが、いつもいっしょにおひるごはんを食べているひとの姿があったのでなんとかなりました。こういう場面で結局知人と身を寄せ合うことになるのはほんとうになさけねー、ガンガン話しかけていければもっと広がった世界もあったでしょうにとは少しだけ思います。
そうして拍手とともに始まった魔法祭は、なにかを落ち着いて考える暇もなくただ押し寄せてくる乱雑さから身を守るので精いっぱいというようなありさまでした。今回の魔法祭は別のパーティーの展示にお相伴するかたちで、おもに別のパーティーが作った魔術のことばかりでかい声でベラベラ紹介しているとまじでなにしてんでしょうねと思います。
全体の雰囲気としてはほんとうにかなり魔法祭、もっといえば大まんがまつりにも近いような感じでふざけたノリなのでわりあいなんとかなった部分も多くありつつ、一方なにせ知らん魔術を一夜漬けで紹介しなくてはならなかったのでかなり苦戦を強いられました。
中には引退済みらしい老獪な魔道士のひともいて、イジワルな質問を勘でテキトーに答えていたらそんなことはありえないだろうと突っ込まれる現役魔道士としてはかなりなさけない場面もありました。知らんもんは知らんので不勉強でえらいすいませんなという感じで逆に教えを請うたりとヘラヘラしのぎましたが、なんとなくこれで失った機会があるような気がします。
そうしてろくにほかのブースを回ることもできないままひっきりなしにやってくるニンゲンやときおりくるパーティーのメンバーをやりすごしつつほぼずっと喋りどおしで約6時間、ようやく終わる頃にはぶるぶる震えるほどくたびれてしまいました。まじでなんなんだこの時間は、せめてこれが次の売上につながればよいのですがどうもそうならなさそうなのがかなしいところですね。
さらに今日はこれだけにとどまらず大宴会もあるらしい、情報収集してこいとのお達しを受けていたのでやむなく参加しましょう。開始までには1時間も待たなくてはならずその間ずっと知らんひととお話したのではじまる前からヘトヘトです。この待ち時間にはパーティーのひとが作った魔術を自慢していたりもして、他方小さな銀河はといえばまじでなにもいうことがない。あまりになさけないし魔道士としてかなりどうなんだという気もするしちょっと……いやかなり落ち込みました。
勝手にめげているうちに始まった大宴会は、おそろしいほどの乱雑さでほとんど記憶がありません。いちおう知らんひとに話しかけていろいろ交流をもくろんでみたりはしたのですがぜんぜんうまくいきませんでした。話を聞いている限り思った以上に内輪ノリというかまずかなり閉じたコミュニティがあって、その中でのおまつりのような位置付けのイベントがこの魔法祭らしい。しかるにどうもこのコミュニティに所属していることが交流の第一条件になっており、相乗りで参加するような余所者に話すべきことばはとくにございません。内輪ノリの極致として未来ある若人を壇上に引っ張り出したりするよくわからない時間もあって、イヤ〜と思いながらぐいぐいげんきドリンクを飲んでケータリングむしゃむしゃ食べていたらすっかりわやくちゃになってしまいました。なんといったらよいのか、小さな銀河は、ニンゲンの築くあらゆるコミュニティを憎んでいます。
そうしてなんとか立ったまま大宴会を終えた帰り道、パーティーのひとと今日のできごとについて振り返りながらトボトボ歩いていたらもっとものつくらないとだめですね、いまのわれわれは下請け根性が染み付いていますねというような話にもなって、まったくそのとおりではあるので別れてからしばらくひどく落ち込みました。下請け根性、下請け根性か……。いいたいことはよくわかるしやっぱり手を動かさないとダメですねとはかなり思う、いっぽうでまじでなんもしたくねー。こんなことはあんまりいいたくないが現実にもう興味がないのです。ほんとうにしみじみすべてが憎いですな、しかしすべてを破壊するのにもけっこう実力がいるしとうぜんその実力というのを小さな銀河はそなえていないというのがかなしくまたなさけないかぎりです。
朝から晩まで立ちっぱなしでありえないくらいヘトヘトになってしまい、帰り道には最近行けていなかったでかいおふろへ寄ろうと思っていたのに最寄駅を乗り過ごしてしまったので次の駅で降りて、またべつのでかいおふろに行きました。時間が時間だったためかぜんぜん客がおらずごく快適で、あと脱衣所で全裸のおじいさんが窓を開けて蚊に刺されるとか刺されないとかなんとか話していたのもよかったです。このおふろは湯船がめっぽうやたらにあちーので足だけ浸けながら、この小さな銀河も短気を起こさず同じコミュニティで居場所をつくる努力をしてみたらもう少しいろいろちがったのかもしれないななどと益体もない考えにふけりました。気づけば人生で最長の所属経験たる小学校と同じくらいの期間いまの魔法協会に所属していることになる、このままジッ……としているべきかかなり悩みます。
今日はもうやりたいことをぜんぶやろうと思ったのでおふろから出たらアイスをなめながら休憩所のテレビを見てヘンな魚食ったら奇病にかかったひとの話を見て、帰り道には遠回りして暗闇の住宅街をウロウロしました。これくらい暗くて遅い時間だと同じ住宅街でも昼間とはまったく違う表情になるのがいいですね。そうしてヘトヘトでおうちへ帰りつき、呆然としておにぎり食べたりしたらすっかりおそくなってしまいました。
といったところでほんとうにウンザリする毎日ですがともかく大連休突入です。せっかくなのでやりたいことリストをかいておきます:
- 超能力戦争みる
- アギト展いく
- 自転車あらう
- ブラックキャップおく
- カーペットすてる
- おにわの手入れする
- 大まんがまつりのネームかく
- キャリーケースかう
- 靴かう
以上です。どうもありがとうございました
