日中は 20 度にせまりもう春になったのかと勘違いするほどのあたたかなおまつりびよりのもと大まんがまつりにいどんだおやすみでした。

昨晩はちまちま製本したりにづくりしたりしていたらすっかり遅くなってしまい気づけば 2 時半、このまま寝ないで少しでも品質をあげたほうがよいのではないかという考えも脳裏をよぎりましたがもう刷ってしまった以上どうしようもないのであきらめておふとんに入り就寝は 3 時でした。まだ値札の印刷が残っていたので 8 時には起きましたが、それでも朝はけっこうバタバタだったしいったいいつになったら余裕をもって大まんがまつりへのぞめるのでしょうか。

起きてからはいつもよりすこしていねいにみづくろいをしてからコーヒーをポットにつめ一路大まんがまつりへ向かいます。予定よりすこしはやく家を出ていきがけのコンビニで値札を印刷して電車に乗り、池袋でりんかい線のりいれらしい埼京線に乗り込んだら派手な髪色ででかいキャリーバッグや段ボールを連れ歩くひとの数がどんどん増えていってちょっとおもしろかったです。駅からの道のりが思ったより長く、気温が高かったこともあって到着するころにはダウンが邪魔なほどしっかり暑くなってしまいました。

会場に到着したらてきとうに設営をすませ、冷蔵庫に入れておいたらパサパサになってしまったクリームパンをなんとか食べているうちに開場です。前回が記念回だったらしいので反動で少し落ち着くかと思いきやそんなことはぜんぜんなく、出展数も参加者の数もおとろえることのない大盛況でした。もう何度も書いていますがまだ小さい子をつれている家族をひんぱんにみかけるのもほんとうにすごいですね、まったく大きなおせわですが幼少期からこんなやりこみ要素の薫陶を受けて同級生のつまんないギャグとかでちゃんと笑えるのか?と心配してしまいます。あと大まんがまつりの会場は自らよしとするカワイイを身にまとうカワイイ・ソルジャーがたくさん見られるので行き交うひとびとをながめているだけでたのしいです。小さな銀河は自己実現としてカワイイを身にまとうひとびとをほんとうに尊敬しています。

まんがについては新刊 20 部+既刊 10 部ずつ持っていったところ残部が新刊 3 部になったので見本誌のぞいて 16 冊はけたことになりますね、おてにとっていただきありがとうございました。これが小さな銀河の ブルーアーカイブ です、という気持ちが伝わったでしょうか。みとめるとこころがこわれてしまうので最中はなるべく気にしないようにつとめましたが今回の新刊はじゃっかんスベりました。新刊を手に取ったうえで既刊のほうだけもっていくひとがそこそこいたところからもスベり具合が伝わると思います。反省すべき点を挙げればキリがありませんが、なによりたんなるおさんぽまんがが作りたかっただけなのにどうしてもそれだけで話をまとめられる気がせずあんまり興味のないモチーフ(標識・画面を超えて語りかけてくる美少女・ゼロ年代エロゲ・死)をとりこんだのがよくなかった気がします。結局話がまとまるどころかとっちらかってなんだかよくわからない感じになってしまいました。いかにも標識の話をしそうなタイトルや表紙にしたのも誤解を生んだかもしれません。

あとこまかいことですが新刊を無料にしたのもやや失敗でしたね。無料っていちばんおもしろいと思っているので無料にしたのですが、無料ですと伝えるとなにそれ?みたいなリアクションをされることも多かったし、なんなら 100 円くださるひともいたりしてこれはよくないことなのだと認識をあらためました。正味いまだに無料がいちばんおもしろい……というか多少損してでも金銭をうけとることで発生する責務からのがれたいという気持ちが捨てきれませんが、なんにもならない奇抜さはほんとうになんにもならんので次回があるとしたら逃げずにちゃんと値付けしようと思います。

出したものにかんしてはいろいろ反省があったいっぽう、何人か声をかけてくださったり挨拶してくれたりしたのでありがとうねと思いました。あと席をはずしているあいだにきてくださったひとの名刺が置かれていて、怪盗みたいでめちゃくちゃかっこよかったです。のせられやすい性分なのでまんまと名刺を作りたくなってしまいました。コテハンは悪という村に伝わる奇習が抜け切らないのでいっそのことくつうのマジ名刺をわたしたりしたら多少はおもしろいでしょうか……と思ったがまえやってるひとを見かけたことがあるのでぜんぜん二番煎じですね。さすがにもらいっぱなしは気が引けるのであいさつしにいき、ちゃんとあいさつができたのでよかったです。

おひるごろにはひと段落ついてはけるペースも見えてきたので、あとはおきらくに気になっていた本買いまくり……と思ったら手持ちがぜんぜんない!まんがの準備に夢中でどんぐりを用意するのをすっかり失念しておりました。おかげでイラストレーターのひとが出しているごついオフセット本とか LED で光るアクリルの雑貨とかがぜんぜん買えなかったのがほんとうにこころのこりです。気になった本を無軌道に買っているうちに残金が数十円になってしまったのであとはひたすらジッ……として、15 時ごろ撤退しました。

せっかく遠出したのに同じ道をたどるのもつまらないので、帰り道は目先をかえて BRT というのに乗ってみます。思ったよりバス停が遠くしっかり歩かされたうえちょうどバス停についたタイミングで発車してしまいましたが、それでも 10 分も待てば次がくるのがおまちのよいところです。乗り込んでから BRT って結局なんなんだよと思いしらべたら厳密な定義はないがふつうの路線バスより輸送手段としてクフウされているものを指すことがおおいらしい、たとえばこの BRT を BRT たらしめる要素としては二両編成なところとかでしょうか。ほんらいなら 2020 に向けた湾岸地区整備にあたり電車がとおるまでをもたせる交通手段として登場し、メインの輸送路として信号までバス優先にしたりといったかなり大掛かりな計画がされていたはずが計画ごと遅れたり実際に動いてからも思ったよりうまくいかなかったりでなんだか暗雲垂れ込めているというようなはなしがあってたいへんですねと思いました。タワマンから BRT 乗って晴海の中学校通ってましたみたいな世代がもうすぐそこまでせまっているこの先いったい何がおきるのか、まったくひとごとながら興味はつきません。帰り道には最寄駅まえのいけすかないスーパーに寄って、いけすかないおそうざいをたくさん買いました。

帰ってからはまた苦情が来ないようきていた服をさっさと洗濯機に放り込んで、部屋のすみによどんだよごれをはらうべくかんたんにおそうじします。部屋はほこりをはらって掃除機をかけ床を拭き、トイレとお風呂もおそうじしたらだいぶ気分が変わりました。無料とはいえ全部読んだうえで放り投げるように戻されたときのみじめさもすこしは癒えるような気がします。さすがに今日のまないというわけにはいかないので晩は半分残っていたロマネスコをオリーブオイルでソテーしてから白ワインビネガーをまわしかけ、くさりかけていたミートソースは少し塩をふって調味し直してからチーズと一緒にはさんだホットサンドにしていけすかないおそうざいといっしょに食べ、買ってきたげんきドリンクもたっぷり飲みながら今日獲得した本をいくらかながめたり読んだりしました:

  • 鳩殴り本舗「続きのある本」

    • 商業作家のひとが BOOTH で配信している自作の解説本です。こういう本人による解題って思考の痕跡がたどれるので先に読んでも後から読んでもおもしろいし、ダメなところの反省だけでなくうまくいった・意図した部分の説明もしてもらえると副読本としてあらたな発見ができるのでほんとうにありがたい、みんなもっとやってほしいといつも思います。言うまでもないことですが絵もめちゃくちゃカワイくてすごいですね、こういうこだわりのあるカワイさってどうやったら生まれるのだろうとふしぎに思います。
  • 鳩殴り本舗「入院中他人の作ったバランスの良いご飯が毎食出てくる(ありがたい)」

    • おなじ作者による入院中の病院食レポート、べつに本人は意図していないのかもしれませんがこういう体験をおもしろみのある読み物にまとめてしまうところにまんが家としての手腕を感じます。病院食でここまでやっていいの!?みたいなおどろき、低残渣食でビーフシチューが出てきたりとかもそうですが、いかにも無味無臭そうな病院食にリッチな食事がでてくるだけでめちゃくちゃおもしろいってありますよね。あんまり関係ないですが入院したときごはんの時間になると身長ほどあるでかいカートから自分でトレイを受け取ることになっていて、そのカートの到着を知らせるアラームがほんとうにイヤだったことを急に思い出しました。
  • サンダードッグ「サンダードッグ」

    • だいぶ昔に活動していたサークルが時を経て再結成したらしい、まんが・文章・絵が一冊でたのしめるオトクな本です。サークル名もハンマーフォールみたいでカッコいいですね。ひとつめのおはなしは犬をおともに京都のおそばやさんへいく話で、なんかしらんが思っていたとおりにならない展開が連鎖することって誰にでもあるんだなというあんまり本編に関係ない発見がありました。ひとつの情景から独自の着眼点をもとにいろいろ発散していった考えが最終おそばのおいしさでまとまるのも旅行記?として完成されています。ふたつめは二回結婚を経験しているらしい作者によるマッチングアプリ攻略で、どの話も過度に上げも下げもしない実体験にもとづく説得力があってフツーに参考になりました。とくに

    そういう例外を見つけてもわざわざ報告してこないでください。

    という一文がおもしろかったです。傾向の話をしているのに具体的な例外の話で論破をこころみてくるひとってけっこういる……というか電脳世界のくだらない議論ってほとんどこれなので、そうではない文章をよめるというだけで買ったかいがあるなと思います。みっつめは珍スポ探訪㊙︎レポートと銘打たれているのでおもしろい風景のイラストとかなのかなと思ったら精神が押し寄せてきて、そのわからなさがうれしいみたいなこともあるなと思いました。

  • 軌道ラウンジ「FRAG:25WIN」

    • サンダードッグのメンバーのひとが出している日記と絵がまとまった本、#44(!)とのことでフォーマットとして完成されているしおそらくおなじみであろう犬やひとびとがなめらかに登場するのもいいですね、長くやっていることのよさがあらわれているようで知らないなりにうれしくなります。あと自宅にサウナあるのすごすぎるという素朴な感想もあります
  • 大女優「ヒルコ」

    • すげーと思っているサークルの新作で、冴えない大学生が血を吸った相手そっくりに化けるヒルと出会ってなんやかんやあるまんが然としたまんがです。このひとの作品を読むたびなさけないことですがまんがだな〜という感想が真っ先にきて、同時にセリフ付きのイラストとまんがとを隔てる壁はいったいなんなんでしょうねというのが気になります。複数の作品で感じたリアリティに接地しつつもギリギリイヤな話にならずさっぱり終わる独特の雰囲気も健在で、紆余曲折ありつつも終わってみればわりといい話だったかも?というちょっと置いてけぼりになる感じが逆におはなし関係なくキャラクターの日々は続きますという説得力につながるのかもしれません。西洋の魔女みたいな小ボケの温度感もちょうどいいです。あと作品全然関係ないのですが印刷がプリペラという会社で、あまりにプリパラすぎるというのが気になって調べたら創業 80 年とからしくごめんなさいねと思いました。
  • へいらっしゃい!「9 月の絵日記合同本」

    • 電脳世界でしばしば見かけるイラストレーターやまんが家など総勢 30 人による九月の絵日記。絵日記ってそれだけでけっこうおもしろいというのを再発見しているだけでもすげーなと思いますし、「なつやすみの絵日記」をやるのか今日の絵日記をやるのかでけっこうわかれているのもおもしろいですね。なかには stickinsectparkism を感じる作品もちらほらあって非常によかったです、意外と社会人をやっているひとが多かったのも印象的でした。
  • ダイオキシン「有原さんは注ぎにくる!」

    • きららでも連載していたシンプルな描線が特徴的なまんが家のひとによる「つぎにくるマンガ No.1」ギャグ短編です。短いながらギャグとしてフリオチがかんぺきだしキャラクターの強度が高くてしっかり萌えられるので非常にたすかりました、効果音がドボウなのもおもしろい。あと大沖(だいおき)なんですねと思ってしらべたら wikipedia にもしっかり記載があるほどの既出乙でした。
  • 四ッ星レストランおかん「クイズやきそばオープンてんまつ記」

    • 秘封倶楽部のめちゃくちゃ高品質でおもしろいまんがを描いているひとのクイ研に所属していた大学時代をテーマにした作品、毎度のことながら画面の整頓された書き込みぶりにまず圧倒されてしまいます。秘封大学生であらわれていた「学生生活」のイズムの原点であろう古きよきおたく学生の日々がしっかり感じられて、それでいてエピソードとして素朴におもしろいのでなんかすげーなと思います。クイズ大会と新型ゲーム機の覇権争いという一見関係のなさそうな要素がつながるという構造それじたいも水平思考クイズじみていて、こういう強度の高いエピソードトークみたいなのを読むたびこれは語り口がおもしろいからおもしろくなっているのか事実としておもしろいのかが非常にきになります。
  • HIGH GAIN BOOKS「WASH & DRY」

    • 有名俳優が身分を隠してコインランドリーを利用したことで起きるちょっとしたドタバタを描いた短編で、形式として完成されているのでつづきものにする予定だというのも納得です。コインランドリーというかぎられた時空間のもとでの会話劇ってシンプルですが展開としてのポテンシャルがある、このまま成人向けにもなだれこめそうですね(というかなんなら読んだことがある気がします)。いっぽうこの作品にかぎりませんがコインランドリーがなんとなくカッコいい?退廃したくらしの象徴みたいなかたちで扱われているのを見るたび自身の経験にてらして彼ら彼女らも見えないところでは地面をはいずるチャバネゴキブリをふみつぶしたりしているのかなということが気になってしまいます。
  • 正常逸脱会「4 コマ漫画の作り方」

    • 電脳世界でひねりの効いた 4 コマを中心に発表しているひとの作品で、そういうタイトルのまんがなのかと思ったらほんとうに 4 コマまんがの作り方を教えてくれるものでした。内容としてはいかに 4 コマの中で読者の認識をあわせつつ意外なことをするかというような形でギャグ 4 コマを構造化していて方法論として整理されているのでこれならあるいは!?と思わせる説得力がありますが、「思いつくまま挙げる」というパートで挙がっているアイデア自体がけっこうひねられているのでこの発想こそマネするのがいちばんむずかしいのだろうなと思います。正常逸脱会の留々家という名前でこんな真剣にロジカルなおもしろさを追求しているというメタ的なおもしろさもあります。
  • 海の向こうまで 6 海里「無題」

    • 以前大まんがまつりに参加したとき隣になって少しおはなししたひとの作品で、機甲兵という未知の存在にあらがいつつやんわりとボーイミーツガールをやるというようなお話です。おおむね全編アクションなのにくわえアナログ作画でコンバットスーツとかムカデといったふくざつなモチーフがドシドシ出てきて、ふだんからまんがをかいているひとならではの膂力のようなものを感じました。あと購入時原稿の原本を一枚もらえて、これもアナログならではの特典というかんじで非常によかったです。たしかにだれも原本をくばることを禁じてはいないし、やろうと思えばやれるというのが実体のあるまんがのすごみのひとつです
  • 坂倉オサム「大神官様の大レシピ」

    • 神殿のある街で神官と側仕えのひとがいろいろなスイーツを探求する短編集で、素朴な信仰が成り立つ世界で文字どおり神話的世界観がとくに説明されることなく通底している雰囲気がよかったです。登場するおかしはどれもおいしそうなのでせっかくならホンモノのレシピも登場してほしかったですが、それをやると一気に現実になってしまうのでむずかしいというのもあるのかもしれません。

このほか無料配布のペーパーも何枚かもらって、どれもけっこうおもしろかったです。ペーパーってまんが以上にしらんひとの考えていることや感じたことが一気に流れ込んでくるので読むたびラーニング完了……と思います。

ここしばらく忘れていましたが日曜日なのでめあてのふりかえりもあります。先週のめあては:

  • 大まんがまつりの準備する:しました。だいぶトホホな感じではありましたがとにかく完成しただけよかったです。

今週のめあては:

  • グィターの練習する:ここしばらく大まんがまつりを言い訳にサボっていたので楽譜をわすれないうちにやります。

以上です。どうもありがとうございました