あいかわらず弱い雨が降ったり止んだりで気温も 20 度を割り込む寒々しい不愉快さのおてんきで、それでもひさしぶりに全力でおりょうりにはげむことができてたいへんながら充実したおやすみでした。
昨晩はおかいもので帰りが遅くなったうえおりょうりしてニチアサを見てお風呂場もきれいにしてといそしんでいたらあっというまに 1 時を回ってしまい、そこからボルゴウをかきあげグィターをチャカチャカしていたらおふとんへ入る頃にはもう 2 時です。もちろん寝つきも悪く 1 時間ほどかかって就寝は 3 時前、にもかかわらずねむりは浅く 9 時まえには目が覚めてしまったのでそのまま起きました。
起きてからはまずお茶飲みがてらヨクイニンを取り出したら夜のくせで一緒に魔法薬も飲んでしまいだいぶ幸先が悪いですが、効力をコーヒーで打ち消しつつ朝ごはんには冷蔵庫のおそうじがてら少し残っていた食パンに洋梨のジャムを塗って食べました。ジャムをつくるのはほんとうにたのしいが食べるのはそんなにだな、冷蔵庫にジャムがある ♪ の新鮮な喜びが消えると俄然ノルマみたいになってしまいます。
食後は来客を迎えるべくおそうじもします。あまり時間がなかったので超短縮版ということで台所はスキップして部屋のほこりとりとそうじき・雑巾掛け、あとはトイレもきれいにして萌え萌えグッズの一部を棚の奥底にしまったらひとを呼べるくらいにはなったはずです。ふだんカワイイ・ダッシュボードに表示している萌え萌えイラストを非表示にしたりしているとこんなことでは、こんなことでは……!という気持ちにはなりますが、しかし萌えてしまうのはしかたがない。
そうしているうちに家族がドシドシやってきてせまいおうちはあっというまにひとでいっぱい、せっかくの機会なので再会を祝したおりょうりをやります。まずはケッカソースのブルスケッタ、トマトとオリーブオイルを乳化させるだけで見た目に華やか味もおいしい前菜ができあがるのは発明といって差し支えないでしょう。ついでにクイーンルージュとシャインマスカットはモッツァレラといっしょにオリーブオイルで和えたカプレーゼにして、こちらもやや甘めでケッカソースと味が被ってはいるもののやっぱり安定してうまい。正直甘いだけだろとなめてかかっていたら思ったより複雑な味でした。飲み物はあたたかい紅茶、あわてて入れたこともあってあんまりおいしくはないですがブルスケッタとよくあうのでいい感じです。
次はスープとサラダ、にんじんのぽってりしたスープを作ってきてもらったので牛乳でのばして塩で味を調え、そのあいだにサラダの準備もしましょう。といっても青菜の準備は昨日しておいたので水気を取ってドレッシングであえて、焼いた柿をそえナッツをくだいたらおわりです。人数分のスープボウルがなかったためへんな形のマグカップで食べることになり濃度のついたスープはやや食べづらいですがかなりおいしい、パンをひたしてもいいかんじです。サラダも一晩ドレッシングをおいたことで味がなじんだのか昨日に比べるとだいぶマシになった気がします。それはそうとやっぱり柿に酸味の強いドレッシングは合わなかったな、葉物との取り合わせもイマイチだしサラダってほんとうにむずかしい。
食卓に残ったものをつまみながらワインを飲んだりしているうちにメインの準備、魚は真鯛の切り身をブレゼにします。お世話になっている髙良康之「愛蔵版フレンチの基本 髙良シェフのおいしい理由」を参考に真鯛に塩をして、そのあいだにエシャロットとマッシュルームをいためたところに白ワインと水・パセリの軸を加えしばらく煮込みトマトも入れたら切り身を加えて蓋をして数分まちます。ほどほどに火が通ったら身を取り出して煮汁だけこし、少量のバターと塩で味をみつつモンテしたらトマトとパセリの葉をくわえ、ふたたび真鯛を戻し入れ温まったら完成です。うっかり生のトマトをケッカソースで使い切ってしまったりドライベルベットがどこに売っているのかさえわからなかったりといった材料の不足に加え事前の準備が足りずあわてて作ったせいで鯛の火通りがイマイチだったりとかんぺきなできばえではありませんでしたが、それはそうとふわふわでなめらかな身にとまとのおいしさがからんでめちゃくちゃいい。ブレゼという調理法じたいが日本の魚にはよくあっているのかもしれません。今度作るときは材料を揃えておきたいです。一緒に飲んだハンガリー産らしい白もよくわかりませんがとにかくおいしかったです。
もうひとつのメインはローストビーフ、Kindle unlimited で読めることでおなじみ「『ル・マンジュ・トゥー』谷昇のおいしい理由。フレンチのきほん、完全レシピ」をもとにフライパンだけでやっつけるレシピですが、買ってきてもらったお肉がちょうどまんなかに筋が入っている部位だったりすでに糸が巻かれていたりしたためか表面が香ばしく焼き上がり芯にはじんわり温度が入った仕上がりにはならなかったのがざんねんです。塊肉にしては安いなと思いましたがやっぱり値段には値段なりの理由があるな、これならもっとざくざく調理して雑に食べたほうが気持ちよかったかもしれません。つけあわせもタイムを加えたフライドポテトというくふうのなさで、じゃがいもの質があんまりよくなかったのか皮のあいだから苦味が出てしまいました。それでも赤を飲みながら食べたらじゅうぶんおいしいし、ヴィネグレットムータルドを塗り薄切りにしたエシャロットといっしょにバゲットではさんだりすればもうすっかりよい気分です。エシャロットというのは玉ねぎとこうも味が違うとは知りませんでした、そもそもの値段が違うとはいえ生食ならそのへんのたまねぎより好みかもしれません。あとはおかたづけしてたっぷりコーヒーを入れて、ラムがたっぷりしみこんだサヴァランも食べました。フルーツの乗ったケーキって見た目がカワイすぎるためか味は感心しないことが多いですがこれはそんなこともなくうまい、いうまでもなくやはりプロの仕事というのはほんとうにすごいものです。
あとはおねえちゃんがシクシクするのをみんなでなだめる謎の時間もありつつ、各々がそれぞれの日々へと帰っていきました。ずいぶん静かになったお部屋でおとうさんとテオドーラを聞いたりしていたら見覚えのある携帯が……さっそく忘れてんじゃん!!この小さな銀河にも引き継がれたダメさの原点をみるようでくらくらしつつもややこしいことになるまえに家を飛び出し駅まで走ったがもう行ってしまったのか姿は見えない、しかたがないのできた道を引き返そうとしたところでばったり鉢合わせてなんとか渡せました。いきおいあまって自分の携帯を持たずに家を飛び出してしまったせいではじめて腕時計の電話機能を使いましたが科学特捜隊みたいでほんとうに恥ずかしいな、こんなんはやるわけねーだろと思いますがあと 10 年もすればみんな腕時計に向かって喋るのがふつうになるのでしょうか。
以上です。どうもありがとうございました