昨日と同じていどの高い気温に吹き抜ける風はさわやかで並の洗濯物なら一瞬で乾いてしまいそうな快晴で、ひさしぶりにしっかりおでかけしてくたびれたおやすみでした。
昨晩はげんきドリンクの量も控え魔法薬も飲み、ボルゴウを書き上げる頃にはまどろむようなねむりがやってくるはずが……ぜんぜんねむくならない!2時前とりあえずお布団へ入ってからも一向にねむれそうな気配はありません。
しかたがないので入眠のための魔法薬を追加し開き直ってケータイをいじりはじめたのもまったく失敗で気づけば3時過ぎ、あわててめをつぶってみてももはやどうやって寝ていたのかもわからなくなってきた。ボロボロ古道具をピカピカにしたてる動画の力を借りてようやく寝付けたのは4時前です。
もちろん起床にはたいへん難儀してしまい9時のアラームでは起きられず、たまたま9時半に腕時計のアラームが鳴ったのでなんとかなりましたが起き抜けしばらくはなんとかしてもう少しねむれないかと悩んでしまうほどでした。こういう日に限って予定を入れてしまっているのがほんとうにもどかしい、予定を入れるからねむれなくなるのか?だとしたらもうどうしようもないですね。
起きてからは昨晩洗った洗濯物を外に干して身づくろい、家を出る前におへやを軽くおそうじしておきましょう。ほこりを払って掃除機をかけ床を拭き、トイレもきれいにしたら月曜も多少こわくなくなったでしょうか。いつのまにか除湿剤もタプタプになっていたし、まもなくやってくる夏という季節へ向けてすべて入れ替えておかないといけません。
そうしているうちに予定の時間になったのでおうちを出て、今日の目的地は虎ノ門ヒルズでやっている TOKYOROOMS 展です。駅までの道中小学校の横を通ったら児童が描いたらしい運動会のポスターが貼り出されていて、よくある遠近感を無視して真横から切り取った徒競走や玉入れの様子に混じって応援団を背中から切り取るとかゴールテープ前でのせめぎ合いを地面に落ちた影と一緒に表現するといった高度な構図が散見されたのがおどろきでした。形のとりかたに対して構図が決まりすぎているのは魔法知能のたすけによるものなのか、たんに才気あふれる若人がこの小学校に集っているだけなのか。こういう疑問ってまさか問い合わせるわけにもいかないし一生解決することはないのがかなしいですね。
ともかく電車に乗ったら新橋へ、なぜか新橋は京浜東北線の快速が止まらないのですこしでも早くつきたくて上野で乗り換えてみたりしましたが結局到着時間は山手線でチンタラいくのと変わらなかった気がします。
新橋についたらオタク・タウンや上野ではなかなかみない老人の集団や欲望を型に入れて固めたような雑居ビルの谷間を抜けてしばらく歩き虎ノ門ヒルズへ向かいます。ほんとうになさけないことですが虎ノ門ヒルズってたくさんビルがあるからヒルズなのか!森ビルとの関係や再開発がつい最近終わったばかりだというのもまったく知りませんでした。
目的の会場にはすぐ辿り着けるかと思いきやしっかり迷い、おひるどきということもあるので先に腹ごしらえをしておきます。イオンのフードコートをオシャレにしたようなレストランフロアがあったので、その中にあるピザやさんでピザを注文しました。頼んだマルゲリータは賞味期限が5分だというので能書き乙と思いながら急いで食べたら、いやにうまい生地にチーズやオイルがズルズルビチョビチョしていてたしかにおいしかったです。それにしても居心地が悪いな、席選びを間違えてけっこうな頻度で往来のある通路のすぐそばを選んでしまったのでピザをぱくついているあいだひっきりなしに目の前をきらびやかなひとが行き交うのでモゾモゾしてしまいました。
食後は8階と45階しかない冗談みたいなエレベーターに乗り TOKYOROOMS 展をみます。40通りの部屋、40通りの生き方というタイトルにあるとおり落合大センセーをはじめとしたこういう感じの展示会に引っ張りだこのひとびとや企業がそれぞれベニヤで作られた6畳一間の空間で自身の価値観を表現するというような展示で、がっかりというほどではないが期待していたものとはだいぶ違いました。もっとルームスナップてきな多種多様な、でも現実にひとが住んでいる部屋の話をするのかと思いきや天井から枝が生えまくっていたり壁から手が生えまくっていたりと6畳一間でいかにかますかの大喜利みたいになっていたのがかなりざんねんです。説明には
40部屋を巡る展覧会。アーティスト、デザイナー、建築家、華道家、エンターテイナー、インテリアブランドなど、様々な分野で活躍する実力派たちが6畳の空間に世界観を表現します。
とあるので完全にこちらの読み違えではありますが、全体的にあんまり表現された世界観にはのれませんでした。とくに企業ブース、百人一首のきざまれた布が漂う空間とかプロジェクターでいろいろ映像投げてみるとか、おまえは展示会に行けといいたくなるような部屋もあり興が削がれてしまいます。ラジオ局のブースでは Sex Pistols や NIRVANA のレコードを並べたありきたりにもほどがある部屋が再現されていて、近くのひとが「うちの彼氏の部屋そっくり」みたいな話をしていたのもかなり最悪でした。
全体的になんといったらよいのか、まず前提としてこの小さな銀河は日々のひとにいうまでもない行為の積み重ねによって生まれる嘘でないくらしが好きで、その結晶たる部屋という空間が大好きです。いっぽうその空間に視線を意識した作為や色気が介入するとがぜんくらしの息遣いが失われてしまって、そのことにものすごく腹立たしさやくやしさ、残念さ……もっといえば怒りをおぼえてしまう。どうしてみんなくらしをないがしろにするんだ、もっと見せない部分の話をするべきだ。そういう意味では佐伯ポインティの実際に使っている雑貨を並べた部屋などは作為のなかにもたしかにくらしがあってよかったです。
とはいえ展示会である以上見せるものを作らなくてはいけないわけで、そうしたときに失われていくものというのはいったいなんなんでしょうね。埃が積もってるとか洗濯物が散乱してるとかそういう話じゃない、"リアルな生活感" ではとうてい説明しきれないニュアンスというのが確実にあり、あるのに説明しようと目を向けると消えてしまうというのが非常にもどかしい。要素を拾い上げていくと普遍的で陳腐なものしかみつからないがその個数や種類・散らばり具合によって唯一性を獲得するという、ニンゲンの乱雑さ起因のあわいのはなしをどうやってしていけばよいのでしょうな。
長々書きましたが要はもっとほんとうの部屋を見たいという一点に尽きますね。ちゃんと見せてくれないんだったらいっそのこと理想のお部屋とかで雑誌のピンナップみたいないっさい作為のないオシャレ空間になっていれば単体でたのしめるのに、そういう見方をしようとするとこんどは六畳一間という制約が牙をむいてきて完成度的な意味でも満足できないもどかしい展示でした。あと RoomClip がコーディネートしたらしい黒や白で統一されたお部屋にはやっぱり山崎実業の商品が並んでいてなんかワロタでした。
そうして大トリのぬるぬるした展示を抜けるとショップに最後のおへやがあって、付箋を貼ってみんなで完成させましょうというやつだったのでクソゲーのエンドロールかいと思いました。付箋をしげしげ眺めていたらこどもがかいたとおぼしき感想に「一畳の広さがわかってよかった」というのがあって、そのかましかたは いいね ですね。ぜひ部屋に使われていた木材がささくれだっていたとか、本筋でない枝葉をいじるおもしろで自意識を蛇腹折にしていってほしいです。
ひととおり見て回ったらだいぶんくたびれたので、そのままヒルズの中にあるカフェで休憩しましょう。とうぜんそこそこ並んでいて休憩するのに待ち行列があるというのはいったいなんの冗談だと思いましたが辛抱強く待っていたらわりあいすぐに案内されてよかったです。オシャレな雰囲気に反して水はセルフなのでしぶしぶ取りに行ったらデトックスウォーターがなんと3種類も飲み放題で、そんなにおなかをチャポチャポにしてほしいならこちらにもその構えがあるが?と思いつつ、ちゃんとコーヒーといちごのミルフィーユをたのみましたよ。いちごのミルフィーユはいちごや紅茶のカスタード・ざぐざぐのパイ生地が乱雑に散らされたタイプで、はちゃめちゃだって青春じゃない!?と思いながら食べたら味はおいしかったです。
多少不満が残ったとはいえオシャレっぽい部屋を見まくっていいにおいをかぎまくって、すっかりなにかこじゃれた雑貨でも買ってまるでなにかモダーンなくらしぶりかのように錯覚したい気分ではありますがなにせ金がないのでトボトボ帰ります。大連休に設置したボロいドアには不釣り合いなスマートロックを解除して入るこのおうちが小さな銀河の TOKYOROOMS ですわな。陳腐でしょうもなくてもとにかく部屋を守っていくとよい、そしてそれをひとにみせないとなおよい。
あとはしばらくおうちでぐったりして、なんだか家でごはんを食べる気分ではないので晩御飯も外で食べることにします。とはいえ日中のごはんが高脂質だったのでおそばやさんに行きましょう、この時間にもやっているおみせを探し地図アプリに導かれるまま歩いていくと……おみせがない!どうやら移転したらしく、移転先というのが以前行ってめっぽうやたらに高くしかもそれほどおいしくないおみせなのでした。ではほかにと探してみるとみせは多いもののもう終業していたり休業中だったり、駒込は店舗数のわりに実際には行けないそばやさんが多すぎる気がします。
結局ウロウロしたあげくよいおみせを見つけられなかったので駅前のデニーズに行きました。休日夜だけあってあらゆるニンゲンによってめちゃめちゃ混んでいてしっかり待ったし、先客の学生らしきグループがいかにもマナーが悪い顔をしていてしっかりマナーが悪かったのでヴァホタ(独)と思いました。
それでも20分ほどで席につけたのでメニューをみてみるとならぶおりょうりの数々がファミレスすぎる、こんなにファミレスなことがあるのか!マーニー読み返したばかりなのでジャンバラヤを頼みたかったのですが特大はなさそうだったので、悩みに悩んで世界のハンバーグ紀行というよくわからない期間限定メニューからペルーをイメージしたセビーチェ風のハンバーグというこれまたよくわからないおりょうりを頼みました。あとはタイマンゴーのピックアップもあるらしい、なんの手も加えられていない切っただけのマンゴーが食べられるらしいのでみのがすわけにはいきませんなとあわせて頼んだらラストひとつだったらしい。ラッキー……かと思いきやそのひとつというのが切ってみたら固かったらしく、平謝りで固かったので無理ですと言われてなんかもうたいへんですね、よけいな注文してごめんなさいねと思いました。切ったマンゴーはどうするんでしょうか、お金払うので持ち帰って追熟させてくださいと思います。
そうしてキッチンの大混乱を背後に感じつつとどいたハンバーグはセビーチェをイメージしたらしくやたら酸っぱいのでその酸味でなんとかなってはいるが、ハンバーグの味があまりにファミレスのハンバーグすぎてちょっとおもしろかったです。あれってどういう由来なんだろう、添加している脂肪とかの味なんでしょうか。マンゴーのかわりに頼んだパフェはマンゴー以外が多くマンゴー以外が、多いのですね。と思いました。もちろんオーダーミスもあって頼んだサラダはレシートに印字されつつ最後まで届くことありませんでした。
去りゆくおやすみを惜しんで帰り道にはでかいおふろにもいきました。洗い場はよい時間のためかキッズの群れや裸体にネックレスを装着したあんちゃんの集団などですっかり混み合っているハズレ回で、中でもあんちゃんのひとりがその象徴を屹立させていたのがかなり衝撃的でした。がよく考えたら別に誰に迷惑がかかるわけでもなしいくらでも象徴を屹立させてよいし、外でも服さえ着ていればよいはずなんですよね。とはいってもやはり浴場に走る緊張感は無視できず、どこにも焦点を合わせないよう呆然としていたら今日の変わり湯がなんだったか忘れてしまいました。おうちへ戻る途中コンビニにアイスを買いに寄ったらあんちゃんの集団に再度遭遇してしまったのも気まずかったです。
以上です。どうもありがとうございました
