ひきつづきよく晴れただけでなく昨日よりは多少あたたかく,おりょうりにはげんだクリスマスでした.

昨晩はおりょうりにはげんでいたらだいぶ遅くなってしまったのでやめタイガーをさぼって 1 時すぎにはおふとんへはいったものの,脳がずっしりと重たくぜんぜんうまく寝付けなかったので追加の魔法薬を飲み,オタク・ドロウイングなどで時間をつぶしていたら 3 時をまわってしまいました.もちろん起床がなめらかなはずもなく 10 時過ぎの目覚めは最悪に近い状態です.

起きてからはさっそくクリスマス・ディナーにむけたおかいものに行きます.今日の目当てはバゲットとおさかなで,バゲットについては朝イチで向かったおかげで近所でいちばんおいしいパンやさんにならんでおいしいものを手に入れることができました.クリスマスにしっかりパンやさんが混み合うことには文明を感じます.おさかなについては念のため近所のおさかなやさんをのぞいてみたものの小魚ばかりでよいものがなかったので,がんばってハナマサまで出向き大きな黒鯛を買ってよしとしました.結局こうなるなら昨日のうちに買っておけばよかったです.

帰ってからはまずデセールのショートケーキをナッペすべくクリームを泡だてます.電動泡立て器のおかげでとくに苦労はありませんでしたが,47% のクリームはぬりこめるにはちょっと重たすぎるので基本を 35% にすべきでした.あとせっかくいちごをふたパック買ったのに半分くらいいたんでいたし結局 1 パックぶんもつかわなかったので最初から 1 パックにしておけばよかったです.

ケーキが完成したのでつぎは黒鯛をさばきます.うろこがとびちらないよう袋の中で作業しましたがやっぱりそこかしこにとびちるし,たかが三枚おろしに時間がかかりすぎて肉がなまぬるくなってしまってかなりしょんぼりでした.鯛は骨がかたいこともあって特に肋骨周りがぜんぜんうまくきりはなせない,やっぱりもっともっと基本的な修行が必要だと実感しました.切り身はキッチンペーパーにつつんでラップをしてから冷蔵庫にいれ,アラはかぶとわりにして細かく切ってから冷凍室に放り込みました.

ここでドレッシングにつかう油がないうえオリーブオイルもきらしてしまったことに気づき,さすがに米油で代用したらだいなしになりそうなのでおとなしく再度買い出しに行きました.ふだんやらないこじゃれたディナーを作るのだろうなという感じのひとがスマホ片手にうろついているしハーブ類は軒並み売り切れだしで実にクリスマスですね.ついでに使い切ってしまったワインビネガーも補充しようと思ったのですが,あいにく在庫がなくというかどこにおいてあるのかさえわからなかったのであきらめました.

帰ってからは昨日ハンディブレンダーでくだいておいたざくろのジュースをこしてから少しにつめ,バルサミコ酢とアマニ油をくわえてドレッシングにします.ザクロ 2 個から最終的な収量は 300cc 程度しか得られず,さらにそれを煮詰めるのでほんとうに手間だし贅沢ですね.手間をかけただけあってみぶるいするほどおいしく仕上がりましたが,バルサミコ酢のおいしさが大半をしめている気もします.あとバルサミコ酢が黒すぎたせいでちょっと色が悪くなり理想としていたあざやかなルビー色にはならなかったのが残念です.

といったところで 12 時ごろからおりょうりをはじめ,ひととおり仕上がったのは 17 時半でした.あとは完成品をお見せしますね:

オードブル:抽象カプレーゼ

カプレーゼを少しでもモダンなみためにしたいと考え要素を抽象化していった結果できた一品です.昨年はバジルをムースにしたてたら大崩落するしモッツァレラと生クリームの味がかぶってくどいしと散々だったので,今年はセルクルでモッツァレラをくりぬきトマトをかさね,バジルの香りをオイルにうつしてソースとしてかけてみました.ちょっとチーズが多すぎる気がしなくもないですが,味わいとしてはおおむね想像通りになってよかったです.しかしカプレーゼの味自体が前菜としてはおもすぎるかもしれません.あとトマトはもっとこまかくきざんだほうがいいですね

オードブル:鶏とドライフルーツのテリーヌ

前菜がぜんぜん思いつかなかったので苦肉の策でごくごく素朴なテリーヌです.すこしでもオシャレな味にしたくてラム酒漬けのフルーツやくだいたナッツを入れ込んでみましたがちょっとラムがくどすぎますね.加熱しすぎか生地の滑らかさもいまいちだしナッツの食感はそぼくに邪魔で,なによりちょっと味が単調すぎるのでせめてハーブ系のソースがほしいです.あとディルをわすれたのでてきとうな野菜で代用したらしなしなになってしまってぜんぜんダメでした.

スープ:オニオングラタンスープ

バターでじっくりいためたたまねぎをフォン・ド・ヴォライユで煮込んで黒胡椒とパルミジャーノ・レッジャーノをふるシンプルなスープです.材料単位で作って最後に合流させればよいので非常にかんたんかつ味わいもばつぐんで,さすがに五年も作っていると味が安定してきますね.今年はフォン・ド・ヴォライユもほとんどくさみなく仕上がったので最高傑作といってよいでしょう.この先は玉ねぎの種類にこだわるなどしてもよいかもしれません.

ポワソン:黒鯛のポワレアスパラガス添え,ソース・オ・ヴィネーグル

ソース・オ・ヴィネーグル

材料

  • 白身魚のアラ:300g
  • ミルポワ
    • たまねぎ:100g
    • にんじん:150g
    • セロリ:70g
    • 長ネギ:70g
  • 赤・白ワインヴィネガー:各 120cc
  • マスタード:30g
  • トマト:30g
  • カラメル:てきとう
  • 白ワイン:100cc

手順

  1. アラを 30 分程度水に晒して水気を切る
  2. ミルポワは 5mm 幅のエマンセにする
  3. アラをこまかく切ってオリーブオイルを敷いたフライパンでカワイイ色になるまでいためる
  4. アラを取り出してフライパンを拭き,ミルポワをスュックする
  5. アラを加えヴィネガーでデグラッセする
  6. マスタード・トマト・カラメルをくわえしばらく煮出す
  7. シノワでこす
  8. バターとコーンスターチでモンテしてとろみをつける

でかい黒鯛の切り身をポワレにして,エチュベしたアスパラガスを添えコーンスターチとバターでモンテしたソース・オ・ヴィネーグルをかけました.ポワレのできは昨年に比べてもイマイチで,まるまってしまったせいで皮がぱりぱりにしあがらなかったのが残念です.ソース・オ・ヴィネーグルの味はわるくない,しかしモンテがぜんぜんうまくいきませんでした.今回は 20g くらいバターを溶かして水で解いたコーンスターチも加えてみたのですが,やっぱりイメージよりしゃびしゃびになってしまいます.正直なところソースの適切な濃度がいまだにまったくわかりません.

ヴィアンド:ローストチキンとヴァイエルディ

ヴィアエルディ

  1. ズッキーニ・縞目にむいたなす・トマトを 1cm 幅程度の輪切りにする
  2. ズッキーニ・なすをオリーブオイルでじっくりやく
  3. オーブンのトレイににんにくをこすりつけたクッキングペーパーをしき,トマト・ナス・ズッキーニの順でかさねて 170°C のオーブンで 10 分程度焼く
  4. 塩胡椒で味を整える

ローストチキン

  1. 首つるの残りと鎖骨を取り除く
  2. 凧糸で形をととのえ腹にフレッシュハーブ(ローリエ・タイム・ローズマリー)をつめて塩をふりキッチンペーパーでつつんで一晩おく
  3. 常温にもどし熱湯をかけて皮を張らせる
  4. 水気をよく拭く
  5. 胸がわ → もも → 反対のももの順でアロゼしながら焼く.油がよごれてきたら適宜拭き取って新しい油を足す
  6. ももがいい感じの焼き色になったら焼き残りのぶぶんにしっかり焼き色をつける
  7. 肛門部分にトングなどをさしてとりだし 10 分程度やすませる
  8. ももまわりをぐるっときりわけ関節部分ではずす.むねは軟骨に沿って刃を入れて切り出す
  9. 骨部分をてきとうに砕いて水で煮出す
  10. あくがわいてきたらかたまるまでまって取り除き,塩で味を見てコーンスターチでモンテする
  11. ヴィアエルディと鶏肉をもりつけ,ソースとバルサミコ酢をまわしかける

調理に 40 分以上かかるうえ飛び跳ねる油でガス台まわりがたいへんなことになりましたが,昨年の反省を生かし肉をしっかり常温にもどしたうえで限界とおもわれるところからさらにしっかり焼き込んだかいあってももは骨からしみでたジュをたっぷり吸い込みむねは水蒸気でふくふくにふくらみ皮はしっかりパリパリと,フライパン焼きとしてはほぼ完璧なしあがりといってよいでしょう.肉がうまいぶんソースにくふうをこらすことができなかったのが残念です.ローストチキンって結局いつソースをつくればよいのかよくわからないままです,骨髄を使うなら焼き上がってからでないとソースをつくれないが,しかし焼き上がってからもたもたやっているとせっかくぱりっとさせた皮目がしんなりしてしまう.ソース自体は単純なレシピということもあって特筆すべきことはありませんでした.

サラダ:葉物野菜と大根,ヴィネグレット・ド・グルナディエ・オ・ミエル

ヴィネグレット・ド・グルナディエ・オ・ミエル

  • ハチミツ:40g
  • ザクロ果汁:100cc
  • バルサミコ酢:50cc
  • アマニ油:50cc
  • 塩・コショウ:てきとう

ザクロ果汁をにつめてあくをとり,ハチミツ・バルサミコ酢・塩こしょうを加えてよくまぜる.アマニ油を少しずつ加えながらよく撹拌して乳化させる

昨年のサラダが重すぎて肉料理のあとでは食べられたものではなかったことをふまえ,今年はとにかく軽く・さわやかな味わいをめざし野菜は葉物をミックス,大根は桂むきにして水にさらしぱりぱりさせて,ドレッシングにはザクロの果汁をにつめたものに蜂蜜とバルサミコ酢などをくわえたヴィネグレット・ド・グルナディエ・オ・ミエルをかけてみました.ほんとうはザクロの赤に葉物の緑と大根の白がきいたメリハリのあるうつくしいみためになるはずだったのですが,バルサミコ酢の色がおもったより黒かったのとザクロ果汁をにつめる過程でだいぶ色がくすんでしまって思った通りのみためにはなりませんでした.味もまあふつうです.大根のみずみずしさはいいですがちょっとドレッシングは甘すぎたかな.もりつけにも課題が残っています

デセール:いちごのショートケーキ

一度おおまかに塗ってからあたらしいクリームできれいにナッペするという方法を知ったおかげで生地の巻き込みもほとんどなくかなりなめらかな表面にしあげることができたのですが,肝心のデコレーション用クリームを 35% でしたたてしまったせいでだいぶエッジがだれてしまいました.35% のほうがやわらかくナッペしやすく全体としても軽く仕上がるので 200cc + 砂糖 15g,デコレーションは 47% を 100cc + 砂糖 20g で固めにホイップするというバランスがよさそうです.

プチフール:シュトーレン

さすがに 3 回目ともなるとだいぶ味が安定しますね.スパイスの塩梅がちょうどよく,ナッツをこまかく砕いたおかげでだいぶ食感もなめらかになった気がします.ラムが染み出してくるのかせっかくの粉糖が黄ばんでしまうのはなんとかしたいところです,あと既製品のようにしっかり糖衣を貼り付ける方法も不明です.

今回は一堂にならべることをあきらめ一品ごとに片付けとしあげをやったおかげですべてのおさらをベストなコンディションで食べられたうえ食後には洗い物もほとんど終わっているのが非常によかったです.早い時間から食べはじめたおかげでゆっくり食べて飲んでとできたのもかなり快適でした.しかしやっぱりひとりでつくってひとりで食うのはむなしさのほうが勝つというか,つくる楽しさが食べる楽しさを大幅に上回るせいでいざ食べるころにはすでにちょっと飽きている気がします.来年はひとでもまねいてやれるとよいのですが.たっぷりげんきドリンク飲んだおかげでこの文章を書いているあいだに椅子の上で寝落ちしてしまって,しかしそのおかげで夜もげんきに過ごせました.

ということでだいぶ長くなっておりますが日曜日なのでめあてのふりかえりもあります:

  • クリスマス・ディナーやる:やりました,ほんとうにたいへんでしたがひとまずまとまってよかったです.来年は初夏くらいにもいちどフルコースをやりたいですがはたしてどうなるでしょうか.

今週のめあては:

  • 冷蔵庫きれいにする:このままでは帰省できないほどギチギチになっているのでちまちま食べて家をあけるまえにキレイにしておきたいです.ケーキがあと 3/4,鶏肉も半分残っているし魚もチーズもちょっとずつ余っているがなんとかなるか!?

以上です.どうもありがとうございました